極私的文化遺産、「ボリクコーヒー」bolik cofffe。
奈良は奈良時代で終わったわけではない。
平安京遷都は、見方を変えれば、
東大寺の坊主が天皇を追い出したとも言える。
また、物流・治水機能という地政学的条件から、
「外京」とよばれる平城京の郊外が、メインストリートとなる。
平城京が廃れたのは、この「外京」が宗教王国となったからだ。
事実、現代の奈良の観光スポットは、
奈良時代ではなく、中世以降の歴史が色濃く反映されている。
さらに近世にかけて、興福地界隈の郊外に、
町衆の集落ができる。これが奈良町(ならまち)だ。
ここの元興寺(世界文化遺産)も中世に勢力を誇っていたが、
江戸時代の奈良町は、町衆の商業スペースだった。
以上、奈良という場所は、点としての歴史ではなく、
プロセスとしての「履歴」をやや乱調気味に蓄えている。
しかし、これこそ歴史と呼ばれるものの本質ではないのか?
でも、そんなことはどうでもいいのだっ!
うまいコーヒーが飲みたい。
おいしいケーキが食べたい。
それが、ならまちにある。
おいおいこの味、大阪やったら行列もんやん。
ならまちの路地裏に君臨するマトリョーシカ王国、
ボリクコーヒー(とカナカナ)。
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ここのオーナー、井岡美保氏は雑貨関係の著書多数だが、
まあその辺はamazonで検索してみてほしい。
しかーし、あえて言おう。そんなことはどうでもいいのだっ!
ならねこは関西ウォーカーではない。
ロシア人形とセンスの良い店構えに惑わされることなかれ。
私は、店の奥にある巨大な焙煎器を見逃さなかった(写真は撮ってない)。
カフェオレ頼んだらこんなふうに出てきます。
またピントをハズしてるけれど、そんなことはどうでもいいのだっ!
なんなのですか、この店の自信は。で、事実、美味いのだ。
ああ、ここで仕事したらいい小説が書けそうだ。小説家じゃないけど。
コーヒー通を自認するおっさんはボリクコーヒーに行くべき。
この店は定番だけど、これ以上人が増えて欲しくない。
良い店は誰にも教えたくないものだ。極私的文化遺産認定。
とりあえず、ならねこを見ているおっさんだけに教えてあげた。
PHOTO:
OLYMPUS E-P5 + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
(カフェオレだけM.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8)
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