狛犬と陰陽道の意外な関係
こんにちは、okeihanです。
先週の土曜日のことです。
私「妹、神社で写真撮りたいんだけど一人で行くの寂しいからついてきて(怨)」
妹「・・・いいよ」
ということでやって来ました地元の神社!
なぜ来たかったのかと言いますと、ちょっと確認したいことがあったのです。
それは上の写真にも写っている狛犬です。
口を開けているのが「阿形(あぎょう)」、閉じているのが「吽形(うんぎょう)」です。
神社に行くと必ず阿吽(あうん)が対になって並んでいますよね。
アフレコすると可愛らしさがぐんと増しますね。
ここで注目していただきたいのが二頭の位置です。
先ほどの写真は入り口の鳥居側から撮ったものですが、ここからは本殿を基準にして説明していきたいと思います。
本殿側から見ると、このように左側が阿形、右側が吽形になります。(写真が小さくて見にくい場合はクリックして拡大してください)
実は、この狛犬の位置には陰陽道が関係しているのをご存知ですか?
陰陽道とは、天文・暦など特殊な占法を用いて国家・社会や個人の吉凶禍福を判じ、あらゆる思考や行動上にその指針を得ようとする諸技術のことです。占いや風水のようなものでしょうか。
中国大陸から伝えられ、日本で体系化されたそうです。
冒頭の写真は、現在放送中の「よろず占い処 陰陽屋へようこそ」というドラマです。
話に直接関係しないのですが、ちょうどタイムリーな話題かなと思って…イケメンだし……
平安時代、陰陽師は貴族に使えていたため、上方(関西)での歴史が深いのです。
そのなかでも最も有名な陰陽師と言えば、やはり安倍晴明ではないでしょうか。
安倍晴明の出身地にはいくつか説があるのですが、一番有力なのが大阪市南部説だそうです。
そして、彼の出身地からついた地名がなんと!近頃あべのハルカスがオープンしたことで有名な「阿倍野」なんですよ!
大阪市阿倍野区には安倍晴明神社もあります。(↓安倍晴明神社所在地)
さて、狛犬と陰陽道の関連について戻ります。
陰陽道では自然界は対局する二つの気で構成されていると考えられ、さまざまなものを「陽の気」と「陰の気」で分類していました。
(例)
陽=光、天、男、明、上、左、阿
陰=影、地、女、暗、下、右、吽
赤字に注目してください。
もうお気づきになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「左」が陽、「右」が陰なのは、南方を向いているとすると、左側(東)から太陽が昇り右側(西)に沈んでいくことから由来しているそうです。
また、阿吽に関してもちゃんと理由があります。
口を開いて発する最初の音声である「阿」は、仏教では物事の始まりを表すため、陽に分類されます。
対して、口を閉じて発する最後の音声である「吽」は、物事の終わりを表すため、陰に分類されます。
つまり、簡単にまとめると
本殿から見て左=陽→阿形
本殿から見て右=陰→吽形
となるわけです。
なので、私の地元の神社だけではなく、他の神社に行っても狛犬の位置は同じ…はずです!
お祭りや初詣などで神社に行く機会があれば、ちょっと意識して見てみてください。
陰陽道って大昔のもので何だかおどろおどろしいイメージがありますが、実はみなさんの身近なところにもその名残が潜んでいるのです。
神社がすでに仏教の概念を採用しているところがおもろいですね。
ネットで調べた限りですが、陰陽道は仏教だけでなく、神道や儒教などにも深く浸透していたようです。商売上手ですね陰陽師…!