浮見堂のムツゴロウさん。

 

この写真、水筒の水をのんでるんですよ!ごくごくと。マネしてみたら、シカたちはわわわぁって逃げました。ですよねー。私はこのおじさんのことをよく知らないし、そもそも名前も知らない。なので、私は彼のことを浮見堂のムツゴロウさんと呼ぶことにする。

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浮見堂のシカは30頭のメスを中心としたグループなのですが、浮見堂のムツゴロウさんと奥さんは、シカたちをそれぞれの名前で呼んでいます。実際にシカたちは自分の名前が呼ばれたら振り向いたり、そばに来たりします。しかも母親に甘えるように来るのだ! 実際にその光景を見るとおどろきます。

エサをやった後、さらにこの夫婦はシカの毛繕いまでしてあげます。「この季節は虫がよくつくんですよ」。シカたちは、全身の毛がぽわぁと逆立てて(リラックスするとそうなる)、とても気持ちよさそう。もはや彼らは一つの家族です。

このような有様を遠目で見ていた私は、はて、一体どんな人たちなんだろうと興味しんしんになり、近寄って話しかけてみました。ムツゴロウさん夫妻はとても紳士的で、あまり知られていないシカの習性などを語ってくれました。二時間もw。その詳細はまた明日にでも。私はどっちかと言えば、人間の方に興味があったんだけどなー。

浮見堂のムツゴロウさんは「一度保護されたシカはお尻にチップ埋められるんですよ」と言い、寝転んでるアオ(シカの名前)のピンクのおしりをグイグイひっぱるんだけど、アオはぜんぜん怒らない。いや、気持ちよさそーな顔するなよw

浮見堂のムツゴロウさん夫妻は、8年前からほぼ毎日、ここで世話をしています。「ここのグループは4世代にわたっていますねえ。ええと、この二人は親子なんだけど、やっぱり顔がそっくりでしょう?

 

ええ・・・いやいや、わかんねーよ!

 

シカって、私たちが思ってるよりもずっと知能が高いかも。危険な人間、無視していい人間、甘えていい人間をちゃんと峻別している。結局、きまぐれにエサやるだけの人間は、彼ら的にはそっけない態度でOKなんですよ。そもそも、シカの顔が見分けられないような人間なんか信用しないんですね。

ちなみに、浮見堂のムツゴロウさんは愛護団体の人ではなくて、ただの近所の住民です。いやあ、この街への愛がないとできませんねえ。そしてシカもそれを分かっている。愛です。まあ、神さんの使いだし。

 

 

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