京都人による京都観光(後編)。

 

(続き)

今宮神社から御所南東の寺町通へ向かう(緑ライン)。この辺りの寺町通は、散策して楽しいと思う。四条-三条間の寺町通(京極商店街)の喧噪が嘘であるかのように、三条-丸太町間の寺町通は京都らしい気品のあるストリートだ(紫ライン)。

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この界隈は、骨董品やギャラリーなどで占められ、なかなか趣味性の高い場所だ。そして、これらに混ざって、老舗や小洒落た雑貨屋が点在している。京都の町衆のための街路だと言える。

もちろん、だからといって伝統と格式で「よそさん」を威圧するような雰囲気ではない。ミシン屋や草履屋など、昔ながらの商店もマイペースに残っていて、気取らないタウンスケープが続いていく。

ここは休日でも人通りが少なくて歩きやすい。歩くのに快適な環境の一つに「適度な人通り」というものが挙げられる。それは上質な「にぎわい」につながる。日本人は「にぎわい」を「人の多さ」で推し量ろうとしがちだが、その認識は短絡的すぎる。カーニバルや雑踏だけが「にぎわい」ではない。「にぎわい」にも“質”というものがある。気取らないけれど上質な京都がここにある。

さて、緑茶の老舗、一保堂(いっぽうどう)に立ち寄ってみる。正月以外は年中無休。
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なんという価格! さすがにこれは威圧しているw 一体、どんな味がするのか。
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・・・ということで、上の写真の玉露「天下一」(約2000円)をオーダーしてみた。店員がお茶の入れ方を教えてくれます。4つの湯飲みは、移し替えていってお湯を60度に冷ますためのもの。甘い。深い。ええと、まあ高級な味であることは分かった。
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ハイカラなパン屋もある。リベルテ(月曜休み)。2階はカフェです。
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文庫本を一冊片手に、ふらっと散歩したくなる、そんな街。「舞子・八つ橋・金閣寺」とはちがう、もう一つの京都でした。

 
追記:
夕飯は四条烏丸地下二階のイノダコーヒーのイタリアン。「イタリアンのタマネギ抜いて」って言ったら「はい、コーヒーにシロップとミルクを入れてよろしいですか」ってきいてくるw 京都駅店のものよりもあっさりしていて、こっちのほうが私好み。昭和の喫茶店の味。
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