精読『ファイト・クラブ』その6。
『ファイト・クラブ』は破壊的で反体制的な映画のイメージがあるけれど、案外利口なところがある。不良で学校の成績も悪いんだけど、河合塾の模試でトップの成績とれる奴っているじゃない。そしてバカな子分をおもちゃのように弄んでいるというアブない奴。『ファイト・クラブ』はそういう映画なんじゃないか。ワルなんだけどなぜか校長先生のお気に入り、みたいなw こういう『ファイト・クラブ』の計算高さが垣間見られるのが、ステロイドの名前が出てくるシーンだ。
例のごとく小説版から。
Big Bob was a juicer, he said. All those salad days on Dianabol and then the racehorse steroid, Wistrol. p.21
俺は薬漬けだ、とビッグ・ボブは言った。最盛期にはディアナボルに頼り、やがて競走馬向けの筋肉増強剤ウィストロルに頼った。邦訳p.22
Diabonalディアボノル、Wisterolウィステロル。ふむ。
ここで良く見比べて欲しい。小説版と映画版では、商品名が微妙に異なる。気になるねえ。さて、僕はもう眠いので、続きは明日。