ラスアスの元ネタ映画を観る、看る、診る。
『ウォーキング・デッド』
ドラマの方です。ゾンビで世界が崩壊しても警官の制服にこだわる制服フェチ主人公ww 否、そんな状況だからこそ、こだわるのか。物語内でもそれで得してることあったなー。家族の絆ものですね。ポケモンの主人公みたいな黄色人種(韓国人)も良い演技です。『ラスアス』は東洋人でてこないんだよ。
『ザ・ロード』
親子二人旅もの。うわー・・・なんつー陰気くさい映画なんだよ。ラスアス脳ならラストのおっさんすら疑ってしまうんだけどw 食糧不足で人間が人間を食べてます。
『トゥモロー・ワールド』
世界の運命を変える少女とおっさんの物語。イギリスのEU脱退を予言するかのようなロンドンの荒廃した街並がよかった。でも作品としては、役者と予算の無駄遣いだわ。コトバで考えた世界設定をちゃんと映像のレトリックへ昇華できていないと思う。
総じてゲームのシナリオのほうが秀逸です。人間関係を考えるとき、
1家族
2友人
3利害の共有
4社会システム
5人類
みたいなレイヤーがあると思うんだけども、だいたいB級映画は「1家族」と「5人類」の危機、あるいはその板挟み〜というベタな設定に終始することが多い。緊迫な駆け引きは「3利害を共有」するクソ野郎との協同によって演出できる。「2」と「3」の混同も物語に意外性を与えるよね。
ゲームの『ラスアス』の一番の見所は「4社会システム」がちゃんと描けている点だと思う。例えば、『ザ・ロード』の世界では世界的な食糧不足で、人間を狩る人間が出てくる。彼らは荒廃した世界の悪魔的存在として描かれている。他方、『ラスアス』ではそういう人間たちにも腹を空かした家族がいて、生きるための手段(環境適応)として描かれる。純粋な悪など存在しない。理性を欠いた野蛮民族ではなく、村のリーダーも投票で決定される。
『ラスアス』の真の主人公は、世界が崩壊した後の諸社会システムズなのだ! ジョエルとエリーの旅は単なるアメリカ大陸横断ではなく、文明崩壊後に、再起動された様々な社会システム巡礼の旅でもある。