Zen_Reaction@Facebook.

 

結局、Facebookには「よくないね」ボタンは実装されないそうで。その代わりに、感情に応じたリアクション・ボタンが登場するらしい。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1510/09/news053.html

Facebook、「いいね!」以外の共感ボタン「Reactions」のテストを開始 「悲しい」や「怒り」など6種類_-_ITmedia_ニュース

yu_reactions

しかしなんだろう、最近のFacebookって迷走しているような。喜怒哀楽を模した「表情」ボタンを設けたとしても、「Sad」や「Angry」は記事そのものの内容に対するものなのか、それともこの記事を書いた本人へのものなのかが曖昧なので、Facebook内の人間関係に思わぬ不協和をもたらしてしまうだろう。

また、ユーザーの身の上を記事の内容にするとき、その内容は謙遜を兼ねた自虐ネタが多いと思う。だが、あなたはこれへの返答は慎重になるべきだ。例えば、私が次のようなツイートをしたとする。

「ダイエットしてるはずなのに3Kg太った!ヤバい!!」

このコメントに対して、あなたの返答は「Haha 笑う」なのか、それとも「Sad 悲しい」なのか? いずれにしても、「笑い」は「上から目線の嘲笑」と解されるかもしれないし、「悲しい」は「マジメな哀れみ」と勘違いされるリスクをはらんでいる。感情を細分化することは、かえってあいまいな「表現のあそび」を失ってしまうのだ。このようなデリケートな謙遜や自虐ネタには、どのようにも解釈できるようなゼロ記号で応じることが適切である。これすなわち、無表情=禅なり。

先のダイエットの話に対して「無表情」で答えた場合、相手はそれを自由に解釈できるだろう。「禅」による「答えないという返答」は「本当にダイエットしてたの?とあきれている」ともとれるし、「ダイエット失敗という無慈悲な結末に対して祈っている=同情している」ようにもとれる。あるいはその両方の含みを持つかもしれない。または、「しるかぼけ(笑)」というスルーを意味しているのかもしれない(本当のスルーは、ボタンすら押さない。しかるにスルーボタンを押すこと自体が「かっこ笑い」を添えた冗談の意味合いを持っている)。

かつて「いいね」が一つしかなかった時代は、慣例としてそういう「表現のあそび」を持っていたのに、Facebookはみすみすそれを手放そうとしているんじゃないかなあ。少なくとも喜怒哀楽の表情を導入するなら、それらを超越した「禅」リアクションも入れるべきだね!

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