もっと、かぐやはLet it goしてよ。
うーむ。昨日テレビで「竹取物語」を見たけれど、アナ雪と比較すると、やっぱ後味の悪い作品だよね。もしディズニーが作ったら、かぐや姫は月に帰らないと思うんですよw
私ならこう変える。かぐや姫の「抜け殻」だけが月に帰り、彼女は心を再び竹に封じ込める。ただし、それは自分だけじゃなくて周りの時空をも封じる儀式だ。そして時がループする。
かぐや姫の「抜け殻」が月に帰った後、ある竹林に場面は移る。そこで竹取の翁とは違うだれかに彼女は発見される。 他でもあり得たストーリーを予感させて物語は閉じる・・・それでもやっぱりまた月からの迎えがくるかもしれないし、来ないかもしれない。でも、この方が希望があるでしょ? かぐやは運命とかシステムにちゃんと抗ってるでしょ?
月に帰る運命を受け入れたかぐや姫は、死を受け入れた人間と同じで、そんな人に「生きてるってステキ」的なセリフを吐かれても、なんだかなーって思うんだが。
ましてや昨日は福島の原発が「爆発的事象」を起こした日です。100年後の世界史の教科書にも載るような大事故の只中を私たち日本人は生きています。そして「・・・的事象」とかマヌケな言葉あそびをしながら生きています。かぐや姫の「抗えなさ」からくるこの後味の悪さは、日本の閉塞感そのものではないかしら。
話を物語の内容に戻すと、とにかくオリジナル・ジブリのいづれにせよ、素直に月に帰っちゃうんだったら、結局かぐや姫は何がしたかったのか、よくわかんない。アメリカ人ならもっとそう思うだろう。マーケティング面からしても、この辺りをもっと丁寧に描くべきだったよね。