ニンゲン臭く生きていく~『冒険手帳』拾い読み
お腹すいた?じゃあコンビニでも行こうか
眠い?ふかふかのベッドがあるよ~
あっ、水洗トイレとお風呂はあっち。
わからないことはスマホで調べて、遠出するなら車でいっちゃおう~
人間はあまりに綺麗な生活を送るようになっています。
それなりのお金があれば普通に生きていける。
冒険?テレビの中の芸能人ロケを見るだけで充分。汚い、辛い、いりません。
そんな現代だからこそ、魅かれるのかもしれませんね。
あえて原始的でニンゲン臭い生き方に。
今回パラ読みしたいのは、
『冒険手帳 火のおこし方から、イカダの組み方まで』
(著)谷口尚規(画)石川球太 、光文社、2005。
↑ 1972年に発売された『冒険手帳』(主婦と生活社)を加筆・修正して文庫化したものだとか。
火のおこし方、食べられる動植物、ロープのくくり方、イカダの組み方、水平日時計の作り方、
応急処置の仕方、急な事故への対処法…
どこかで聞いたことのあるような生き抜くためのHOW TOが豊富にまとめられています。
文と画が6:4くらいなのですが、親しみやすい文章で読みやすい。
イラストも一昔前を感じさせて素敵ですね。食べられる動物の紹介も図解でわかりやすい。
他にも、生きていくための工夫の凝らし方を盛りだくさんに紹介してくれるのですが、これがおもしろい!
全部紹介してしまうのは勿体ないので、雰囲気だけ知ってもらうために少しだけピックアップ。
スズメに酒づけの米を食わせて仕留めたり・・・
ガの幼虫から釣り糸をゲットしたり・・・
毎日の快便のために便所を作ったり・・・
動植物を利用した遊びや、クリエイティブな遊びも紹介。
ページを読み進めるにつれ、楽しくなってきます。
現代の生活にも使える(?)かもしれないネタもありますよ。
こういう天気ネタは知っておいて損はない!
事務用のりがやけどに効くとか・・・ほんと?
足の疲れのとり方・・・足裏の擬人化かわええな。
犬との喧嘩の仕方・・・うん?
今の時代を生きていくのに必要ないような知識。
それでも自然と向き合っていたニンゲンの時代の生きる方法や工夫を忘れてしまうのは勿体ない気がします。
こういう本を読んで、少しだけニンゲン臭さを取り戻してみるのも愉快かもしれませんね。
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