日本語という監獄、好奇心という手枷。

 

昨日も千日前のジュンク堂をぐるっと一回りしてみたんだけど、、、読んでみたい本がない。表紙のタイトルだけをぱっと見たら、その内容が分かってしまうものばかりだ。しかもその内容もひねりがなく幼稚なものが多い。

日本語という監獄のなか、多くの人たちは自分達が囚人であることすら気付いていない。

こう書くと、まるで私が賢者気取りで、ため息つきながら世の中を上から目線で小馬鹿にしたいだけじゃないのか、と思われるかもしれないけれが、そうではない。私もまた「アタラシモノズキ」という手枷をはめられた囚人である。

例えば、先日Xcode6 beta5にアップデートしてみたんだが、この前紹介したSwiftによる地図表示のコードがあっけなくコンパイルエラーになってしまった。先週、TKが言った「Swiftに夢みすぎですよ」という忠告が思い出される。

アップルの都合で理不尽なデバッッグ作業に落とし込まれるぐらいなら、とりあえず「旧約」言語、Objective-Cをパパッと復習し直して、作成したいアプリの設計そのものに集中したほうが結果としてのパフォーマンスは高い。Swiftへの移行は来年くらいで良いかもしれないと思えてきた。

教訓、swiftは今のところ玄人向けだ。素人こそレガシーの安定感を見逃すべからず。
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夏休みなので家庭教師のバイトなんかもしている。大学入試レベルの英語を教えているのだが、教えながらも自分自身が結構忘れていることに気付く。けれども、大学受験の参考書コーナーに大人がいることは希だ。いたとしてもそれは恐らく高校か塾の先生だろう。

私たちは「知識は積み重なっていく」ものだと都合良く解釈しているが、知識というものはダダ漏れであることを認めなくてはならない。

学参コーナーは基本的に時間が止まっているコーナーだけど、たまには立ち寄るべき場所なのかもしれない。実際に、大学受験向けの英文法や英語構文の参考書の一部には、社会人向けの英語の教科書よりも、はるかに優秀なものがある。

伊藤和夫と山口俊治の本がオススメです。前者は「なんでそう読まないといけないのか」という読み方のプロセス自体を文法的に解説しており、後者はある程度それが分かっていることを前提にして複雑な構文をパタンとして体系的に網羅している。

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どちらも有名大学行くときにはお世話になる本で、わざわざここで紹介する必要はないのだけれど、伊藤和夫の読解ルールは覚えていても、山口氏の英語構文の詳細なパタンは結構忘れているものです。いや、本当に忘れていてびびった(^^;)

例えば、倒置構文、先行詞と関係代名詞が離れた構文なんかは、広い意味での「慣用表現」として覚えておくべきフレーズで、このパタンを忘却したまま中途半端な英文法の知識で英文を読むと、かえってめちゃくちゃな訳ができあがってしまうわけです。

日本人である以上、英語は文法に忠実に読まないといけない。しかし、高校や予備校でやっている英文法は中途半端で、その中途半端さは先に挙げた例のように、「英文法が破綻した英文」を読むときにフリーズもしくはエラーを起こしてしまうわけです。

教訓、青春は思い出だけでなく、参考書も思い出せ。
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日本語という監獄を「脱獄」する(日本人やめるというよりはこれを相対化するというニュアンス)ためには、英語とプログラミング言語が必須のツールになるだろう。

だけどIT関係者はそのサガ故にすぐ「アタラシモノズキ」という手枷を自らはめたがるし、英語の勉強をするにもすぐ資格用の勉強にとびついたりする。でも、いまさらネイティブになれるわけないんだから、詳細な英語文法のパタンを、プログラム言語のようにマスターし、そしてこれを維持することは大事だと思う(←自分に言ってる)。

『総合英文読解ゼミ』が分かりやすくて実用的ですが、『英語構文全解説』は本棚にあっても恥ずかしくないですw(デザイン的に)

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