平城京でヘンなじじいに会ったよ。
本日も晴天なり。僕はまた原稿の〆切をほったらかして、平城宮に行く。そこの木陰でこれまでのことやこれからのこととか・・・いやそんなことすらほったらかして、ただぼうと野鳥の珍しいさえずりに耳を傾けていたんだ。
そんなとき、平城宮の手前にゴミかと思ったら、おじいさんが倒れているのに気がついた。もしもし、おじいさん、大丈夫ですか?
おじいさんは弱々しく起き上がると、しゃがれた声でいいました。
た、たこやき、たべたい。
なんという茶番!僕は無視して去ろうとしました。しかし、だだだだだっとじじいは全速力で追いかけてきます。そして一言曰く。たこやき、たべたい。そうこうしているうちに、僕も食べたくなりました。たこやきといえば大阪です。ああ、大阪に行かないとホンモノのたこやきが食べられない。そうだ、大阪行こうやん。
こうして、僕とじじいの平城宮〜難波宮(大阪城)の歩き旅が始まったのです。(続く)