夢の跡とゆる寺、般若寺もぉ?

 
 

前回の非人考でも述べたように、
北山十八間戸の北西には、
奈良少年刑務所がある。

ここの西隣には鴻池陸上競技場
さらにその隣に奈良ドリームランドがある。

[mappress mapid=”147″]  
現在、この閉園した遊園地は夢の跡となり、
古墳のように立ち入り禁止となっている。
まるでバブル遺跡の聖なる場であるかのように。

写真はググればいろいろ出てくる。
外人グッジョブ b

roll-n-get-screwed
「奈良ドリームランド
:廃墟ローラーコースター」より
http://www.totorotimes.jp/haikyo/nara-dorimurando-haikyo-rorakosuta/

ちなみに日本人がやると手討ちがありますw
例えば『ワンダーJAPAN』vol.8
発禁処分になりました。
私物を、ちょっとだけよん。

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深読みすると、vol.8の奈良特集には天理市を
カルトっぽくとりあげている記事もあり、
絶版の真相はそっちじゃないかなあ、と。

ハレとケガレ、
現世と既往にゆめうつつ。
これらが入り交じるこの丘陵に
例の般若寺という、これまた珍妙な寺がある。

北山十八間戸の北に位置しており、
中世ではハンセン病の特殊医療機関だった。
自説だけれども、まあ間違いないだろう。

500円の拝観料を払って境内に入るも、
なぜか顔の部分がくりぬかれて、そこに
顔出して写真撮るアレが置いてある。
病・ん・で・る・わ・あw

読経や鐘の音ではなく、向かいの牧場から、
モーモーモーモーうっさい。なんやこの寺は!
寺の正確な出自も不明。
なんかモー、すべてがテキトーなわけ。

でも、そのゆるさが幸いして、
明治政府にも無視されてしまったw

もっとも、奈良少年刑務所は、
般若寺の寺社領だったものを
明治政府が召し上げて建てたものだ。
ノーダメージだったわけではない。

ただ、廃仏毀釈が吹き荒れた奈良の寺にあって、
この僻地の古寺が、徹底した弾圧対象に
なることはなかった。
その結果、ここにはレアな社が現存している。

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つまり・・・

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・・・だそうです(^^;)

一言でいうと、
中世以降、本来別々の宗教だったはずの、
神と仏が合体していたのだった。
このいわゆる「神仏習合」の痕跡が
そのまま残っているのである。

明治に入ると、神と仏は再び切り離されて、
仏教は弾圧される。神仏習合なんて認めない。
でも、やっぱ無理あるなあ、って感じで
神と仏の関係は現在に至っている。

だから、般若寺の神=仏を祀るこの鎮守社は、
地味だけど、かなり貴重な歴史資料だ。

よって、神仏習合の研究は、
日本史で遅れている領域なので、
日本宗教史マニアは、般若寺いくべし。

他方、日本バブル遺産マニアは、
奈良ドリームランドへ。
ただし、パパとママが豚になって、
さらに名前とられて風呂屋で
働くハメになっても責任はとりません!

 

 

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