美味しいの限界@カフェLuce。
白いご飯にあんこをのせて食べるのが好きだ、と言ったらあなたはそんな食事はあり得ないと言うだろう。しかし、白いご飯をあんこで包んで食べると言ったら、それはおはぎを食べることを意味して、ご飯とあんこの組み合わせ自体は問題ではなくなってしまう。
味覚というものは原始的で本能に近い感覚なはずだ。だけど案外、頭のなかのヘリクツで食べているのではないか。例えば日本で未だに食品偽装が横行するのは、売り手のモラルの低下だけでなく、たいした味覚もないのにやたらブランドに拘る消費者が多くて、中身ではなくその名前や評判を貪っては悦んでるからだろう。
・・・などというヘリクツはさておき、個人的に全然美味しいと思わないのに、つい食べたくなってしまう奇妙なパスタがある。小西さくら通り商店街のカフェLuceのカルボナーラがそれだ。なんかもう、ゆですぎで熱くてぶよぶよになった麺に、水気が多くてべちゃべちゃしたソース・・・本場のイタリアンのシェフからすればこれのどこがカルボナーラやねんアホかwと一笑にふされることだろう。
しかしながら、今日みたいに胃腸の調子がよくなくて、温かくて、スープっぽい、味的には卵っぽいものが食べたい日もある。とはいえ、スープだけでは物足りないし、こてこてのカルボナーラはしつこすぎると体が訴えている。そんなとき、私はわざわざ台風の中、奈良市のパスタの有名店を通り越して、あえてLuceの酷いカルボナーラをオーダーしてしまうw そして、これを割り箸でズルズルすすりながら食べるのだ。最低な客です。
要はカルボナーラとして食べると不味いんだけど、スープパスタっぽい、こういう新しい料理なんだと思うと、これはこれで美味しいかもということになる。店の人、見てたらごめんなさい。また来ます。
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