カメラざっかん@動画AF。

動画撮影時のオートフォーカス(AF)にとても関心がある。これまでスチルカメラにおけるAF性能は、人間離れした合焦スピードが争点だったけれど、ムービーの世界では合焦スピードは遅いほうがキレイに見える。フォーカス移動を時間軸上で表現する以上、そのスムースさも重要な技術要件となっている。そんな観点から、昨日、梅田のヨドバシカメラの二階をうろうろしていた。

オリンパスのE-M1 MK2は高速連写と追尾だけでなく動画AFもなかなら良い感じだった。合焦までの前半はコントラストで最後の詰めを象面位相差でやってるようで、合焦システム切り替え時にちょっとカクつく。まあ個人的には許容範囲内かな。手ぶれ補正ばっかり褒められる機種だけど、動画AF性能も地味に優秀である。 

ソニーのα99 MK2は、もともと動画屋だけあって、動画時の追尾性能に安定感がある。しかしF3.5縛りがあって「一眼動画のアイデンティティ的にどうなのよ?」というがっかり感はある。あと液晶がタッチパネルだったらAF便利なのになあ。AFと関係ないけど、ソニーの電子水準器に慣れると、他のメーカーのがダメダメに思えてくる。

パナソニックのGH5は動画界のスタンダードだが、一眼動画系プロ機だけあって、そんなにAFに力を入れていない(ような)。そもそも「プロ」とは保守的な安定志向の業界を意味するのであって、「動画をAFで撮影する」という発想がそもそもない。そういうプロのしがらみを無視してやってるオリンパスの方がイノベーティブな感じがする(迷走するときもあるけど)。

キャノンの1DX MK2は、動画機としてまったく期待されていない機種だけど「個人的にはこれしかない」と思っている。デュアルピクセルは動画でその真価を発揮するセンサーだ。もっとも、それだけなら5D MK4でもいいが、地面すれすれで撮ったり、日差しが眩しくてカメラの液晶が見れないような撮影条件では、iPhoneによる遠隔表示・コントロールが必須となる。動画撮影でこれができるのは1DX MK2だけだ(ただし2009年以降発売のレンズに限る)。キャノンはAF音がガーガーうるさいのが致命的欠点だったが、遠隔から録音・操作できるならそれほど問題ではない。

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