AKIRA 2020.

 

今日は台風で、良い写真など上げられませぬ。今日のニュースで注目すべきは、近鉄奈良駅の啓林堂書店のツバメが巣立とうとしていたことです。

向かいの電線まで飛べるようになった子ツバメが、まだ飛べない兄弟にエサをやるフリをして遊んでいた。親のマネをして遊んでいるのか、単に兄弟をからかっているのか、よくわからないけれど、書店を出てそれを見た瞬間、思わず吹き出してしまった。その時、ふと正面をみると女学生も、巣を見てにっこりしている。お互い言葉はかわさなかったが、微笑でその発見を分かち合う。


 

なんつーほのぼのした話題はさておき、陰気な話をば。新国立競技場のデザインが白紙になったそうな。外務省のみならず文科省の役人も、アベっちにブチギレだろうねw 役人がどういう復讐の仕方をするのかは夏休みの観察日記にしよう。ゼネコンはむしろほっとしているよね。だって、すでに旧競技場ぶっこわしてるし、フツーの建物を建てるお仕事がもらえるんだから。日本人に前例の無いイノベーションはできません。

でね、ザハのデザインなんだけど、↓これの後半に出てくるCGアニメ自体はすごく好きです。とくに音楽がwwww。だれが作曲したのかなー。TR808を上品に使う作品って少なくなったじゃない。だから新鮮。まあ、作者がだれであれ、やっぱAKIRAを意識しちゃうよね。

ザハのプレゼンは、自動車のデザインで例えると、エンジンの仕組みや燃料の概要も語らないで、ボディ・デザインだけを優雅に語るようなもので、建築工学的・社会工学的にも低レベルのプレゼンだったと思う。

あの会場、8万人収容ですよ。私はガワのカタチよりも、トイレの存在の方が気になります。さらにCGでも露呈しているけど、観客はフィールドが遠すぎてほとんど競技がみれないね。スクリーンの位置とかはどうなのよ? 8万人もいれば、彼らの移動だけで発電できそうだけどね。そういうエコシステムやWiFiでの案内掲示の在り方はどうなるんだろう。

ザハおばちゃんは日本の夏を知っているのかなあ。あの開閉式の屋根、ゲリラ豪雨やスコールで雨漏りするよね。ぜったい「くぱー」ってなって、おもらししちゃう。なんぼなんでも屋根のトップが凹んでたらダメでしょw 東京という都市自体が会場なんだっていう政策のほうが国際的にも評価されると思う。ここで指摘したことは、今後どんなデザインを採用したって突き当たる課題だ。

オーガニック・デザインについて。大阪環状線の大正〜弁天町間で、窓のなかに京セラ大阪ドームがちらっと見えるとき、私はいつも内心当惑してしまう。なんか、本能的に「ぞっ」としてしまうのだ。曲線で構成されたデザインは、本当に「オーガニック」なのだろうか? 実際の自然や生命は、もっと複雑で、曲線ですらない。均整がとれすぎたオーガニック・デザインは、人間のデザイン感覚に適合しない。ニューバランスのスニーカーで言えば、私は最新の流線型990よりも直線的な998のほうが好きだし、歩いても実際しっくりくるんだけどね。

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