街とカメラと未来。
あいまいなジャンル、境界線がはっきりしないカテゴリーが好きだ。そういう分野には伸びしろがあるし、教科書に縛られず自由にあれこれと考えることができる。
また、そういうテーマは、大型書店では各コーナーにばらばらに分断されているものだ。
例えば「まちづくり」というテーマは、
法学-地方行政
経営学-マーケティング
工学-都市計画
にまたがっている。役人目線、商人目線、土建屋目線・・・「まちづくり」に関するトピックは、街の話だけにいろんなジャンルに散らばっている。本屋さんはこの拡散した断片を集めてひとつのコーナーを作ってもいいと思う。
また「カメラ」だと、
映画-撮影手法
芸術-写真
オーディオビジュアル-映像
と別れている。全然隣り合っていない。この距離感は、世間の「静止画と動画の断絶」を象徴しているな、と。
余談だが大型書店を散歩してつくづく感じるのが、「○○の歴史」「○○の系譜」といった過去にとらわれた本が多い。そういう過去のアーカイブ情報はインターネットで間に合っていると思う。
そもそも日本の知識人は、既成事実や過去のノスタルジアの引力に捕らわれすぎだ。未来をクリエイトする。もし、そんなコーナーを作ったら、いったいどんな本がそのコーナーに並ぶのだろうか。