クウネルの乱。
出版恐慌です。最近の本って、まるでワイドショーみたいなペラペラな内容ばかりで、タイトルと目次だけでその内容が理解できてしまうものばかりですよ。梅田の紀伊國屋では、もの書きが館内放送で自分の本を買え買えとやかましいし。作家先生が必死で営業です。かっこわる。雑誌なんかもっとヒドイよね。記事なんか、もう、インターネッツでええやんか。
そんななか『クウネル』という、ほんわかライフスタイル誌が、元アンアン編集長を据えて大リニューアルしたそうな。
・・・そして大炎上! そして伝説へ。
『クウネル』っていうのは、ライフスタイル誌のふりした大人のファンタジー絵本だったわけでしょう? リアルの向こう側にあるおとぎ話のような日常を心のどこかにたずさえていたい。そんな思想を持つ女子(年齢問わず)の幻想ライフスタイル誌だったわけですよ。
それが、なんということでしょう。リニューアル後の特集が韓国料理ってw ぶぶぶ、唐辛子効き過ぎっ。読んでないから詳しくは言えないけれど、リッチな暮らしを記号消費で手に入れるという昭和のアンアン的快楽主義に、おそらく旧クウネル読者はついていけないでしょう。
そもそも、新クウネルのターゲットが50代女性ということだけど、旧クウネルというのは年齢で読者を絞り込むような雑誌ではなかったハズ。世代別でターゲティングするというのはマーケティングの王道だが、クウネルというのはそういう古典的なマーケティングの彼岸に存在していた雑誌だったと思う。
要するに、本来のクウネルは「マーケティングしない」世界観を売りにしていたのに、リニューアルで普通にマーケティングしちゃったwという最近の迷走するマガジンハウスらしいミスを犯してしまったのです。