「できること」と「つかえること」

 

10年以上愛用している時計、
ジウジアーロ・スピードマスター、の復刻版(笑)。

復刻版はオリジナルと違って、タイマー機能が搭載されている。
つまり、ベゼルを回転することによって、
3分、5分、10分、15分、※分(マニュアル)が選択できるのだ。
私がオリジナルよりも復刻版に拘る理由がここにある。

時計とは、時刻を知るための道具という思い込みがある。
しかし、実際の私たちの「時感」は、タイマー的だ。

例えば、
「あと15分後に電車がくるので、10分くらいは本屋で立ち読みできるな」
「30分後に面談だから、それまでラーメン屋にいこう」などいうように、
細切れのスケジュールの間をぬって他の事に集中したい事が日常では多い。

タイマーとは「一度時間を忘れて、再び時間を思い出す」ための装置なのだ。
それは「意識的に腕時計を見て、現時点の時刻を確認する」ことよりも
時計本来の機能として本質的だと思う。

確かに、タイマー機能なら、たいていのデジタル腕時計に搭載されている。
しかし、実際にはあまり使われない。結局、面倒くさいからだ。
モードを切り替えて、ボタンを何度も押してタイマーをセットする…
それは最悪のインターフェイスだ。
機能としては「できる」のだが、実際には「つかいえない」のである。

これに対して、スピードマスターは、ワンタッチでタイマーにアクセスできる。
写真では^MODEの位置に10MIM.が位置して、
10’00″のカウントダウンタイマーがスタンバイ状態になっている。
これはiOSのインターフェイスよりも直感的で「つかえる」。
少なくとも私の「時感」に応える必須ガジェットなのだ。

photo: OLYMPUS E-1, ED 50mm F2.0

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